こんにちはkohapaです。
私は、100万人に1人と言われる肺の病気と闘病中です。プロフィール。
現代医学では治療法が無く、現在は肺移植待機という状態です。
3年前に病状が悪化し、プレドニンの内服を開始、服用開始3ヶ月後にパニック障害を発症してしまいました。
パニック障害を発症した時の状況や、その後の辛かった日常についてお話します。
同じパニック障害で苦しむ方に少しでもいい方向へ向かえるヒントになるといいなと思います。
パニック障害を発症した時の状況
妻を助手席に乗せ、ガソリンスタンドに灯油を汲みに行った時の事。
季節は冬で、灯油を汲みに来るお客さんが多くいました。
給油をしていると、私たちの後ろには数台、灯油の給油をまっている車がいました。
自分の灯油を汲み終え、後ろで待って居る車に少し気を使い、小走りで運転席に戻りました。
元々、肺に病気を抱えている私は、この程度でも呼吸が乱れてしまいます。
待って居る車に対して、早くどいてあげようという気持ちと、走った事で乱れた呼吸が重なり、呼吸が苦しく感じました。
すると「やばい!苦しい!」とまさにパニックを起こしてしまいました。
どうしていいのかわからず、アタフタとしている私に、妻が落ち着くよう声を掛けてくれました。
頭の血の気が引くような感覚を覚えたと同時に、脱力し落ち着きを取り戻す事が出来ました。
わずか1分程の出来事でしたが、それはとても長く感じ、落ち着いた後も手の震えが治まらず、妻に運転を変わってもらいました。
またあの恐怖が!予期不安に苦しむ日々
それからと言うもの、生活が一変してしまいました。
出掛ける支度をしようと、着替えを始めると、恐怖心が蘇って来て過呼吸になってしまい、動く事が出来なくなってしまいました。
この2回目の発作が出た時に、ネット検索を元にパニック障害を疑いました。
私の場合、肺の持病で少し動くと呼吸が乱れるので、余計に呼吸が出来なくなって死ぬんじゃないか!?という恐怖感が強かったように感じます。
恐怖心と過呼吸が治まるまで5分~10分、じっと耐えて、落ち着いたら動き始めるという感じでした。
着替えるのにも、家の玄関を開けるのにも時間がかかってしまう為、予定がある時はかなり早い時間から準備する必要がありました。
その後も、場所、状況を問わずパニック発作は私を悩ませました。
外出しても、パニック発作が起きたらどうしようという予期不安から、車から降りる事が出来ず、目的を達成出来ないまま帰宅するという事もよくありました。
どんな状況に居ても、すぐにパニック発作の事が頭をよぎってしまい恐怖心から過呼吸になってしまいます。
私は工場勤務でしたが、動く事への恐怖感からまともに仕事が出来なくなってしまいました。
持病の悪化も相まって、休職する事になってしまいました。
パニック障害発症の原因はステロイドの副作用!?
パニック障害の原因は、人によって様々ですが、多くは、疲労やストレスによって引き起こされると言われています。
私は、持病でステロイドを内服していました。
ステロイドには沢山の副作用があると言われており、その中には「うつ」などの精神疾患もあります。
断定はできませんが、ステロイド内服を始めて3ヶ月でパニック障害を発症した事を考えると、体の不調から来るストレスに加えて、ステロイドの副作用が作用したのかなと考えています。
心療内科を受診してみた
あまりに症状が辛かったので、定期通院していた大学病院で心療内科を紹介してもらいました。
発症した経緯や、予期不安の事などのヒアリングをしました。
パニック障害の治療として「リフレックス」という抗うつ剤を処方されました。
リフレックスとは
セロトニンとノルアドレナリンの働きを高めえる作用のある薬です。
セロトニン:不安や落ち込み
ノルアドレナリン:意欲や気力
といった精神症状の改善に効果が期待でき、うつ状態だけでなく、不安の病気にも使われているようです。
リフレックスを内服して、治療を始めていく事になりました。
内服を始めてからなんかおかしい
リフレックスの内服を始めてから、朝起きても、頭がぼーっとして、自然と目が閉じて二度寝してしまうようになりました。
意味も無く突然イライラしてくる、という症状が出て、なんか合ってないのでは?と思ったがしばらく内服を続けた。
ある日、朝から頻脈が続き、これはおかしいと思い、医療機関を受診し、持病の事もあるので念の為そのまま入院をした。
時間が経つと、頻脈も治まり、リフレックスの内服も一旦中止にした。
すると翌日は、脈も正常に戻り、眠気なども無くなった。
リフレックスが体に合わなかった可能性が高いので、内服を中止する事になった。
薬は、副作用がつきものです。合う人も居れば合わない人も居るので、異変を感じたらすぐに医療機関に相談した方が良いと思い知らされました。
何とかしてこの状況を抜け出したい!
パニック障害を発症してから1年は特に症状が酷く、34年間生きてきて一番辛いと感じた期間でした。
どうにかしてこの恐怖心から解放されたいという思いで、とにかく色々な事をネットで検索しました。
恐らく、パニック障害で悩んでいる方は、同じ事をしている人は多いのでは無いかと思います。
色々と調べた中で、私はパニック障害に関係する本を読みました。
意外な気づきなどもありました。私が手に取った書籍をご紹介したいと思います。
自律神経がよろこぶセルフヒーリング
人間が生きていくために、無意識の内に心身の機能を調整してくれる神経を自律神経という。
その自律神経のバランスが乱れる事とパニック障害が関連がある事を知り、自律神経を整える事に注力するようになりました。
その中で出会ったのが「自律神経がよろこぶセルフヒーリング」。
抗うつ剤の内服が合わなかったという事もあり、サブタイトルの「薬に頼らない」という部分に惹かれて購読しました。
読んだ感想は、症状がすぐに改善されるような劇的な方法は書かれていませんが、自分で自分を治すんだ!
という気持ちを高めるには良い本だと思いました。
早く良くしたいという焦る思いもありますが、焦らず少しづつで良いんだなと思わせてくれる本でした。
パニック障害の事で頭がいっぱいな私には、普段の生活で本来意識するべき大事なことが丁寧に書かれています。
画期的な方法を望まれる方には向いていないかもしれませんが、自分に合ったやり方でゆっくりと良くなって行きたいと思っている方には良い本だと思いました。
森田療法で読むパニック障害 その理解と治し方
明治~昭和期の精神医学者、森田正馬によって1919年に創始された森田療法。
その学説は欧米にも大きな影響を与え、国際森田療法学会などで継続研究される。
森田療法に関する書籍は数多く出版されている。
森田療法がどんな物か、というのがわかる一冊。
一部、昔の文章を引用している箇所があり、難しい漢字も多く出てくるので少し理解に時間が掛かりました。
具体的な患者の治療方法や経過なども書いていて、共感できる部分も沢山ありました。
明治~昭和期という時代に、こんなにも的確にパニック障害について研究していた人が居た事に驚きました。
この本に出合うまでは、不安を取り除く事ばかりに思考が行っていました。
「不安感を取り除こうとすればするほど不安感が強くなる」
「あるがままを受け入れる」など、まさに自分がパニック障害の恐怖から逃れる為にやっていた事が間違っていた事に気づかされました。
関連書籍を読んでみて
書籍によってまったく逆の事が書いてあったり「それは無理だろ!」とかって思う部分も結構あったりします。
納得できない部分は、さらっと流して、出来そうな事を掻い摘んでやっていけば良いんじゃないかなと思いました。
不安に対して逃げる行動ばかり取っていた事が、間違っているという事を知り、物凄く納得しました。
本を読んだ後は、とても勇気が湧いてくる感覚でした。
肺気胸がきっかけで症状が緩和される
パニック障害に加えて、肺の持病も調子が悪く「肺気胸(肺に穴が空く病気)」をしてしまいました。
肺気胸で、肺に管を入れて肺を膨らませるという処置を受けたのですが、何故かその処置以降、パニック障害による不安感が大きく和らぎました。
これには私自身、本当に驚きました。良くなったのは凄く嬉しかったが、何故良くなったのかがわからず、逆に納得が行かなかったです。
長女の誕生も大きな力になった!
なんと気胸で入院中に長女が誕生しました!
長女の誕生は、私にとても大きな力を与えてくれました。
それまでは、出かけても車からなかなか降りられず、買い物に時間がかかっていましたが、恐怖心よりも娘の為に!という思いの方が勝つようになり、自然と恐怖心が弱くなりました。
気持ちや、精神状態が大きく影響するんだと気づかされました。
まとめ
パニック障害の辛さは、経験した人にしか理解できない病気だと思います。
症状が酷い時は、本当に生きるのが辛いと思う程でした。
しかし、抜け出せるきっかけは必ずどこかにあると思います。
何か夢中になれるような事を見つけるのも、症状を緩和させるのに良いと思います。
自然とパニック障害の事が頭から離れるような生活が出来ると、とても気持ちが楽になると思います。
とにかく焦らない事、書籍などで自分でもできるな、この方法良さそうだなと思った事などを継続して、我慢強く続ける事も効果的だと思います。
生きていく事に希望を持って、日々楽しく過ごすよう勤めれば、きっかけを掴めると思います。
共に頑張りましょう!