こんにちはkohapaです。
私は100万人に1人と言われる特発性肺へモジデローシスという肺の病気を患い闘病中です。
様々な検査を行う過程で、セリアック病という小腸の病気の疑いがある事が採血検査で判明しました。
より詳しく調べる為にダブルバルーン内視鏡検査という聞きなれない検査を行いました。
セリアック病と、ダブルバルーン内視鏡体験談をお話します。
日本でも増えつつある!?セリアック病とは?
小麦などの穀物に含まれる「グルテン」を摂取すると腸の粘膜に異常な免疫反応が起きて、吸収不良などが起こる先天的な病気です。
主に北欧人に多い病気で、日本人では稀にしかみられません。
食の欧米化が進んでいる日本でも今後、増えて行く可能性があると考えられます。
男性と比べて女性が2倍多く発症すると言われています。
主な症状として
- 下痢
- 腹部膨満
- 食欲低下
- 疲労感
- 貧血
- 湿疹
- 無月経
などがあります。
通常は症状や身体診察に加えて血液検査や便検査を行って診断しますが、診断が難しい場合は内視鏡で小腸の一部を採取して顕微鏡検査を行います。
私は、採血で疑いがあるという結果が出た為、より正確な診断を付けるために追加で内視鏡の検査を行う事になりました。
セリアック病の治療法
セリアック病の治療として第一選択は、グルテン除去食の実施、いわゆる「グルテンフリー」を取り入れるという物です。
症状が重い場合には免疫抑制剤の服用による治療法もあるようです。
テニスプレーヤー、ノバク・ジョコビッチ選手も苦しんだセリアック病
長年、圧倒的な強さで世界ランキング1位に君臨しているノバク・ジョコビッチ選手。
彼もセリアック病で慢性的な腹痛に悩まされたそうです。
ジョコビッチ選手はグルテンフリーの食事療法を取り入れた結果。
- 腹痛が無くなった。
- やる気が湧いてプレーに集中できるようになった。
- 鼻詰まりがなくなった。
- 自然と5kgの減量ができて体が軽くなった。
- 思考が明瞭になった。
など心身全般に効果が表れたと言います。
その結果、パフォーマンスが向上し数々のタイトルを獲得、世界ランキング1位に登りつめ、絶対王者と言われる存在となったのです。
本も出版されているので興味のある方は、勉強してみると良いと思います。
私自身のセリアック病の自覚症状は?
セリアック病の主症状を見てみると、持病である特発性肺へモジデローシスを発症した当時を振り返ると当てはまる症状はいくつかあった。
しかし、一番代表的な症状と言われる下痢のような症状は無かったのが疑問だった。
血液検査でも可能性ありという微妙な判定である事から、内視鏡検査を行う事になりました。
過去に内視鏡検査は3回経験していますが、たくさんの検査を経験した中でも内視鏡検査は嫌な検査上位に入ります。
ダブルバルーン内視鏡とは?簡単に説明します
ダブルバルーン内視鏡検査には通常1~2日の入院を要します。
私は一泊入院で内視鏡検査を行う事になりました。
普通の胃カメラなどとは違い、胃を通り越した小腸まで内視鏡を入れる検査です。
最近まで、小腸は「暗黒の臓器」と言われ、診断が困難な臓器だったようです。
ダブルバルーン内視鏡やカカプセル内視鏡が開発され、小腸の全観察が可能となったようです。
2つの風船(バルーン)をつけた内視鏡を使用します。
膨らませた風船で腸管を固定し、尺取り虫のように内視鏡を進ませていきます。
口から挿入する方法と肛門から挿入する方法があります。
私は口から挿入する方法でした。
通常の内視鏡検査よりも患者への負担が大きいため、鎮静剤の麻酔をかけ、眠ったような状態で検査を受けます。
ダブルバルーン内視鏡の検査費用は?
3割負担で27,000円程です。
合わせて入院も必要になる為、入院費・食事療養費が別途かかります。
ダブルバルーン内視鏡検査を体験・感想
検査室へは病室から車椅子を使用して向かいました。
本人確認などが済むと、検査台に寝転ぶよう指示がでて準備が始まった。
検査台に寝転ぶと何回体験してもドキドキと緊張が始まる。
足首に血圧計、指に心拍・酸素計をつけ、右手から点滴を取り、そこから鎮静剤の投与を始める。
いよいよ検査開始
スコープを口に挿入する直前までしっかり意識はありました。
眠ってる間に終わるからと言われたのに「こんな意識ハッキリしてる状態でやるの怖いー!」
と思って次に気づいた時には、検査が終了し名前を呼ばれていました。
起きるよう促されるも意識が朦朧とし体に力が入らず、自らストレッチャーに移動する事も出来ず、そのまま眠ってしまいました。
次に気づくと、担当医に呼ばれて目が覚めた。
何かの説明を受けたが鎮静剤が効きすぎていて目を開けているのがやっと、説明の内容は記憶にありません。
とにかく気持ちが悪くて再び眠る。
14時頃から始まった検査の所要時間は1時間位だったようです。
目が覚めたのは深夜2時頃でした。
それでもまだ気持ち悪く、体もだるい。仕方なく無理やり朝まで眠りました。
後から医師に聞きましたが、若いと敏感なので鎮静剤も多く使うそうです。それが私には効きすぎて気持ち悪さも強く、たくさん眠る原因になったようです。
翌朝起きると気持ち悪さは無くなったものの喉が痛く、その痛みは3日間くらい続きました。
スコープが喉を通った為、少し喉が傷ついたと思われます。
検査の記憶はまったく無いものの、検査後のしんどさから結構体に負担のかかる検査なんだと感じました。
検査結果は次の通院日に聞くことになり、翌日の午前中に無事退院出来ました。
1泊2日の検査入院でしたが、検査後はずっと眠っていたのでアッと言う検査入院でした。
ダブルバルーン内視鏡検査の結果
小腸内の写真を見せてもらいましたが見てすぐ分かりました、明らかに普通ではないと。
表現が難しいですが、小腸内に黒カビが這ったような感じ。
小腸の入り口部分だけに見られた症状でしたが、消化器内科医ですら見たことが無いと言っていました。
顕微鏡を使った病理検査でも不明でした。
ダブルバルーン内視鏡検査の結果診断は?
実際のセリアック病の画像と比較すると、確かに似ていました。
それでも相当珍しい病気が故に、この段階では診断をつけることは出来ず。
というか、国内にはセリアック病に詳しい医師がとても少なく、診断をつけられる医師が2人か3人しか居ないと聞きました。
その診断をつけられる医師に検査結果を診てもらう事になった為、診断結果は保留ということになりました。
一体何が起きているのでしょうか私の体は。
とりあえずセリアック病の代表的な症状が無く、自覚症状もない為、この時点では特に治療はしない事になりました。
口からのダブルバルーン内視鏡検査では小腸の入り口部分はみる事が出来ても、全体を見る事は出来ません。
異変が見られたのは入り口部分だけのようでしたが念の為、小腸全体を見る事が出来るカプセル内視鏡検査を追加で行う事になりました。