100万人に1人と言われる肺の病気と闘病中のkohapaです。プロフィール
現在は肺移植ドナー患者登録をし、待機中です。
ドナー患者登録をする為の、検査入院で「肺動脈性肺高血圧症」を併発している事が判りました。
肺高血圧症について私なりに調べた事や、使用している薬についてお話します。
肺高血圧症とは?簡単に説明します
心臓から肺へ向かう血管である肺動脈の血圧(肺動脈圧)が高くなる病気です。
肺高血圧症になると肺への血液循環が悪くなり、肺から血液に取り込まれる酸素の量が減ります。
その為に軽い動作で息切れや呼吸困難といった症状が現れる。
肺への血液循環が悪くなると、肺に血液を送り出す右心室のはたらきを強め、右心室の筋肉が肥大して形も大きくなります。
しかし、右心室は本来強い力に耐えられないため、右心室に負担がかかり続けると次第に果ててしまう状態(右心不全)になります。
右心不全になると肺へ血液を送り出すことができなくなるため、軽く動いただけで一時的に意識を失ったり、呼吸困難をおこすなど、全身の血液の循環に障害がでてきます。
- 肺動脈性肺高血圧症は3年後の生存率が50%と言われている。
- 投薬治療を行った場合でも3年後生存率は70%。
最近では治療薬の開発により少しづつ改善しつつあるようです。
私は元々呼吸器疾患を患っており、軽い動作での息切れは日常的にあった為、自覚症状はありませんでした。
しかし、振り返ると数か月前から心臓の下辺りになんとなく圧迫感は感じていました。それが肺高血圧症の症状だったかはわかりませんが。。
無理をして心臓にもかなり負担をかけてしまっていたんだと気づけて良かった。
しかし、さすがに3年後生存率が50%と聞いた日は落ち込みました。
循環器内科を受診。治療薬導入の為検査入院をすることに
肺動脈圧は正常値18mmhg以下。25mmhg以上で肺高血圧症と診断されるようですが私は45mmhg。
※mmhgとは血圧の単位を表すもので「ミリメートルエッチジー」などと言います。
どの程度危ないのかはわからないけど、単純に正常値の倍以上となればやばそうな感じがしましたし、実際かなり高いとの事でした。
治療を開始する為、早目の検査入院が必要、という事で1ヶ月後に検査入院をすることになりました。
検査入院の内容は内服薬の導入です。血圧を下げる薬の為、下手したら血圧が下がり過ぎて倒れるといったリスクもあるので、監視下での導入が必要となります。
内服薬を試した上で、最終的に再度カテーテル検査による肺動脈圧の測定を行う事となりました。
良い結果を得られる事を願う!!1週間の検査入院開始。
1週間の予定で検査入院が始まりました!
まずは肺動脈圧を下げる為の薬の導入です。通常毎食後に1錠服用する薬を1日2錠から始め、それを2日間。
問題無ければその後、毎食1錠づつ服用。それを5日実施した後にカテーテル検査を行う。
なので5日間は特にする事は無く、薬を導入し最初は頻繁に血圧測定。
薬が効きすぎて血圧が下がりすぎると導入できない事もあるそうで、私は多少頭がフラっとする感覚はあったがほとんど副作用などは感じなかった。
そんな感じで5日間服用を続け、いよいよメインイベントのカテーテル検査を行う。
実際の所、内服薬で肺動脈圧が大きく下がる期待はできないが、ちょっとでも内服薬の効果があって欲しい!というくらいの期待値だったそうです。
カテーテル検査はドナー患者登録時の検査入院で受けたが嫌なイメージが付いている。
その為、結構緊張していた。検査中も胸の辺りにワイヤーが入ってくる感覚がどうしても怖くて嫌だった。
検査中、ビビりすぎて脈拍は150オーバーだった。
検査は1時間程で無事終了した。つくづくもうやりたく無い検査だと思った。
新薬導入後の検査は予想外の物に
その日の内に妻と一緒に検査結果を聞きました。
内服薬で大きな効果は期待できないが、少しでも肺動脈圧が下がってくれたらというのが担当医の思いだったのですが、期待を大きく裏切り肺動脈圧は正常値の3倍。
55mmhgという前回よりも高い数値を出してしまった。
素人目に見ても危険な数値とわかる。
緊張していたことで数値が高くなったという事が考えられないかを聞いたが、それがここまで影響する事はないという事でした。
以上の結果から別の薬の導入も決定しました。
肺高血圧症の治療薬は3種類あり、新しい薬は吸入タイプの薬(肺動脈の血管を拡張する薬)です。
吸入といっても喘息に使われる吸入薬とは違い、薬液を専用の機械にセットしてフィルターを通したミスト状になった薬液を吸入するという物。
新薬 ベンテイビス
私が導入する事になった薬は、2017年の時点で発売からまだ1年のベンテイビスという最新薬。
内服薬と違い肺にのみ作用するため、副作用などがほとんどないとされています。
しかしこの薬は効果が持続するのが2時間程度しかなく、時間の経過と共に肺動脈圧はまた上昇してきてしまう為、最終的には1日に6~8回使用しなければならない。
導入初期なのでしばらくは1日3回から始める事になった。
最初は血圧が下がる為、使用後は頭痛に襲われた。3日程で体が慣れたのか頭痛はなくなった。
この吸入薬は管理がちょっと大変。使用毎にフィルターなどのパーツを専用ケースに入れ、洗面桶などに溜めた水に洗剤を数滴たらして洗浄しなければならない。
実際に吸入に掛かる時間が5~10分。準備から洗浄まで含めると15分くらいを要する。
さらに週1回の煮沸洗浄が必要。衛生的にもしっかり管理しないといけないので、ずぼらな私には結構面倒だなと感じる薬です。
外出時も大変です。コンビニなどで15分もトイレにこもる訳にはいかないですよね。
という事で一番良いのはドラッグストアの外にあるトイレだと気付きました。且つ障害者用の個室がある所を探して使用するようにしている。
面倒ではあるけど体の為、効果は2時間と言われているけど肺高血圧の症状を緩和する効果ももしかしたらあるかもしれないと、先生が言っていた。
そうであってくれることを強く期待して新薬導入を開始。