山の景色

脳死肺移植

肺移植手術から無事1年が経過。私が友人に伝えた事。

投稿日:2019年5月14日 更新日:

こんにちはkohapaです。プロフィール

肺移植手術から無事に1年が経過し、京都大学病院にて1年健診を受けました。

肺移植手術からの1年を振り返りたいと思います。

また、1年が経過した所で、肺移植を受けた身として友人に伝えた事を、もしこの記事を読んでくれる人がいればお伝えしたいと思います。

移植1年を無事に迎えられたお礼参りに行きました

私と妻にとって思い出深い地元の神社があります。

私たちは、山奥にひっそりと佇む神社で式を挙げました。

手術当日、妻は1歳の娘の世話が有ったので付き添えない代わりに、娘と神社へ行き、手術がうまくいく事をお願いしてくれました。

無事に1年が経過し、家族3人でお礼参りに行ってきました。

とても大きな女夫杉が出迎えてくれます。

この日は25℃超えの暑い日でしたが、山の中は空気が澄みとても涼しく気持ちが良かった。

妻と式を挙げた時はすでに病状は悪化していて、階段を登るのがとても辛かったのが嘘のように、今は階段を普通に登っていくことが出来るようになりました。

手術前は、娘と二人だけで写真のように歩くことは出来ませんでした。二人で手を繋いで歩くことが出来るようになったことが本当に幸せです。

1年経って歩ける事が当たり前になりかけていましたが、改めてドナーさんや家族、病院スタッフの方々への感謝の思いでいっぱいになりました。

そういった思いを忘れない為に、これからも訪れたい場所です。

脳死肺移植手術から1年を振り返る

1年前の今頃、ICUで全身に管がたくさん付いて、自分では何も出来ない状態だった自分が、今は自宅でこうして1年を振り返っている事が信じられない。

術後3ヶ月で地元に戻り、順調に過ごしていたが、5ヶ月を迎えた頃にノカルジアという菌に感染して3週間の入院をした。

免疫抑制剤を服用している為、自分自身の体に菌やウイルスと闘う力が少ないので、薬での治療が基本になりますが、その場合は副作用との戦いもあるので大変です。

ノカルジアの治療では副作用の方が辛かった印象です。

菌や、ウイルスに感染しない事が一番だと強く思い知らされました。

冬で体力・体温が低下してしまった!

私の住んでいる地域は雪こそ多くは無いものの、寒い日は-10℃程になります。

術後1年経っていない上に、もともと痩せていて寒さに弱いので、外出がかなり減りました。

冬はインフルエンザも流行するので、感染したら大変です。下手に外出するのはリスクが高いです。

自宅でもある程度、リハビリが出来る器具はあるのですが、自分自身がサボってしまったのもあって、体力が低下しました。

運動量が減って、筋力も減ったのか、冬になって体温の低下も現れました。

朝晩の体温測定では、ほとんどが35.7~35.9度になってしまいました。体温が低いと色々な病気にかかりやすいとも言われます。

ステロイドの服用が続くと筋力の低下もあるので、自宅内で出来るリハビリを日常的に続けないと直ぐに体力・筋力が落ちてしまう事を実感しました。

まだまだ、回復の途中段階、しっかりリハビリを継続していかなければダメだと初めての冬を経験し感じました。

2泊3日の京都大学病院1年健診へ行ってきた!

日程は、1日目は検査、2日目に検査結果を受けての診察です。

京都大学病院までは自宅から高速道路を利用して約3時間かかります。

1日がかりの検査が朝から始まるので、ホテルを2泊で取り、前日入りします。

まだ、内服薬の関係で自動車の運転が出来ないので、両親に京都観光のついでに付き添ってもらいます。

1日目は採血13本採取に始まり、レントゲン、CT、食事指導、心電図、血流測定、心臓エコー、肺活量測定、運動量測定と1日がかりです。

広い京都大学病院をあちこち歩き回って、その距離何と約6キロ!!歩数にして8,500歩も歩いていました!

検査は1人で周れるので、両親には1日京都観光を楽しんでもらいました。

検査終了後は、私も両親と一緒に祇園を散策しました。

京都は観光する所が沢山あるので、半分旅行気分で訪れる事が出来ます。

さすがにかなり疲れたようで、その日はぐっすり眠る事が出来ました。

しかし、それだけの距離を歩くことが出来るようになった事が私にとっては本当に素晴らしい事です。

2日目はのんびりな起床で、10時に病院に着き直ぐに診察室から呼び出しがありました。

肺に少し水が溜まっていました、これは術後何度か出ている症状ですが、原因はイマイチわかっていません。

利尿剤を服用する事でコントロールするしか今のところ対処法としては無いようです。

それ以外は大きな問題は無く、むしろ良好でした。

筋力や、肺活量なども、半年前より低下してしまっているのでは無いかと心配していましたが、いずれも何とか半年前をキープしている状態でした。

暖かくなってきたのでこれからさらにリハビリに励みたいと思います。

20分程度で診察が終わり、最後に移植コーディネーターさんとお話をして1年健診が無事終了しました。

午前中で終わったので、今宮神社でお餅を食べて、河合神社で娘が美人になる祈願と、自身の肌荒れがキレイになる事をお願いして京都を後にしました。

 

滞在中に友人達にLINEで伝えた事

ありがたい事に肺移植によって命を救ってもらい、1年が経過したタイミングで友人に伝えたいことがありました。

私は、運よくという表現は適切ではないが、ドナー患者登録から1年1ヵ月という奇跡的な速さで適合するドナーさんが見つかりました。

それが無ければ、今の私は無いかもしれません。それくらいいつ逝ってもおかしくない状態でした。

肺移植に限って言うと、移植を待っている人は国内に約300人。

平均の待機期間が2年~3年、適合の関係で長い人はそれ以上で移植を待ちきれず亡くなってしまう人が半数以上いるのが日本の現状。

日本の移植医療、技術は世界でもトップレベルだと思う、しかし、制度や認知度、国民性が弊害になって先進国の中では圧倒的に実施件数が少ない。

2018年、日本で行われた脳死による臓器移植の件数は約330件。

対して、臓器移植が1番進んでいるスペインでは4,800件も行われている。人口は日本の約3分の1。

お隣の韓国でも約1,000件の臓器移植が実施された。

比較すると日本がいかに手術の件数が少ないかがわかる。

2010年に臓器移植法が改正された、改正前は、本人に臓器の提供意思が無い限り臓器提供される事は無かった。

改正後は、本人が意思表示をしていなくても脳死と判断された時点で家族の了承を得られれば、臓器提供する事が出来るようになった。

この法改正後、提供件数は大きく増えた。

ただそこで1つ問題になるのが、家族が臓器提供をするか否かの判断をしなければならないという事。

これは、家族としてはとても難しい判断だと思う、本人がどちらを望むのか、亡くなってしまった後では本心を知る事は出来ない。

提供する事を決めたご遺族の中には、後に本当にそれでよかったのだろうかと悩んでしまう人もいる。

大切な家族や、自分自身の身にもしもの事があったらなんて縁起でも無いし考えたく無いかもしれない、しかし、もしもそうなってしまった場合に家族にその場で判断をさせるのもお互いに辛い事だと思う。

だから1度、万が一の事があった場合に自分はどうして欲しいのか家族間で意思の確認をとりあって欲しい。

今は、免許証の裏に臓器提供の意思表示をする事が出来る。

もちろん提供しないという意思表示も出来るようになっている。

どちらの意思であっても、もしもの事があった時、本人の意思が判断できれば、本人にとっても家族にとっても1番いい事だと思う。

ただ、日本は施設の整備的にも提供病院が少なく、田舎の病院へ運び込まれて脳死と判断されても設備が整っていない為に、本人に臓器提供の意思があっても臓器提供できないという現実がある、これは国としての課題と言える。

臓器移植に関しては賛否両論あると思う、臓器移植に関するネットニュースでコメント欄を見ても心無いコメントが数多く書かれています。

私自身、人間は臓器移植までして命を繋ぐ必要があるのかと思った事もある、素直に死を受け入れるべきなのかとも思った。

でも、病気で苦しむ本人としてはやはり家族の為に少しでも長く生きて居たい。愛する娘と少しでも一緒に居たいと強く思った。

だから、移植後1年を過ごして本当に幸せだった。

ぐずって抱っこを求めてくる娘を抱き上げてやる事すら出来なかった手術前、情けなくて辛かった。それが出来るようになって本当に幸せだった。

些細な事にこんなにも幸せを感じた1年間は35年の人生で初めての事。

だから、臓器移植という医療に救ってもらい今は本当に良かったと思っている。

しかし、同じように大切な家族を持ちながら、移植を待つ人は沢山いる。

自分が救われたから終わりではいけないと感じた。自分の身近な存在からでも日本の臓器移植について知ってもらおうと思い、上記したような内容をグループLINEで伝えた。

提供するかどうかは個人の自由、意思表示する事の重要さが早く日本に浸透してほしい。

まとめ

私は、細菌感染の影響もあり、まだ社会復帰できていませんが、夏頃には社会復帰をする予定でいます。

まだ、日によってパッとしない事もありますが、今があるという事に改めて感謝して毎日、気持ちも体も元気に生きていきたいと思います。

目標は孫の顔を見るまで生きる!(娘は今年で3歳)です笑。

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