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循環器内科

3年生存率50%「肺動脈性肺高血圧症」の発症から一年が経った。

投稿日:2018年5月2日 更新日:

こんにちはkohapaです。

私は100万人に1人と言われる肺の病気を患っています。プロフィール

現代医学では治療法は無く、 この先も生きていく為には肺移植が必要と言われており、 2017年の春にドナー患者登録をしました。

ドナー患者登録時の検査入院で「肺動脈性肺高血圧症」を併発している事が発覚し、 医師からは呼吸器障害の末期的症状であると言われました。

難病指定の肺高血圧症になった。3年生存率50%!?

3年生存率50%と言われる病気の発覚から、一年が経過した現在をいかに過ごしているかお伝えしたいと思います。

肺動脈性肺高血圧症の発覚!新薬を導入する事に。

肺高血圧症発覚後、 直ぐに治療に取り掛かる事になり、 通院先の病院で検査入院をし、 肺動脈圧を下げる為の薬を2種類導入する事になりました。

1つは毎食後の内服薬「レバチオ」。もう1つは「ベンテイビス」という吸入薬。どちらも肺動脈の血圧を下げる効果があるとされる薬です。

吸入薬とはいっても喘息等で使用する吸入薬とは違い、かなり管理が大変な薬です。

導入時には機器メーカーの担当者、担当医、担当看護師が付き添いで機器の使い方や、管理方法のレクチャーを受けました。

タバコの箱程の大きさの医療機器を使用して薬剤を吸入します。

機器に薬液をセットし、吸気に反応してミスト状になって噴出される薬剤を吸入します。

一回の吸入にかかる時間は、およそ10分です。

吸入終了後は、吸い口とフィルターを分解し、中性洗剤を垂らした水に漬けて洗浄しなければいけません。

さらに、2週間に一度は煮沸消毒を行う必要があります。

「ベンテイビス」は1日に6回使用するように処方されています。

使用する時間は決められていませんが、使用後は最低2時間は間隔を開けるという決まりがあり、起床から寝るまでになるべく均等に6回に分けて使用するように自分で調節します。

1日に6回使用するというのは実際に体験してみると結構大変です。

特に外出時は、15分程度入っていられるようなトイレ等を探すのが困難なのでどうしてもスキップしてしまう事はありました。

ちなみに外出時に一番使いやすいトイレは、障害者用のトイレが設置されている店舗が多い、ドラッグストアのトイレですね。

基本的には療養中なので、用事が無い限りは自宅で大人しくしているので外出しなければ問題なく6回使用できますが、働きながらとなると結構大変だろうなーと思います。

「ベンテイビス」を1年間使用しましたが、処方された当時は認可されてまだ1年の新薬でした。

肺動脈性肺高血圧症の発覚当初、肺動脈の状態はかなり危険なレベルにありました。

治療を始めて3ヶ月後には、負荷かが掛かり肥大していた左心が少し小さくなっているのをレントゲンで確認する事ができ「ベンテイビス」を使用した効果が表れていました。

担当医もこの新薬があってホントに良かったと言っていました。

2種類の新しい薬を服用して約半年後、新たに肺動脈圧を下げる治療薬「オプスミット」を開始しました。

肺動脈肺高血圧症の治療開始から1年が経った。

肺動脈性肺高血圧症は難病指定されており、治すことはできないと言われています。

投薬治療により症状を抑えるか、投薬治療による効果が望めない場合は肺移植を考えなければならない。

私は、循環器内科に通い出した当初から、担当医に移植手術が回ってくるまで命を持たせる事が、循環器内科医としての目標だと言われていました。

治療開始からちょうど1年の通院日にエコー検査による肺動脈圧の測定を行いました。

正確な数値はカテーテル検査を行わないと出ませんが、エコー検査でも推測値の測定が可能らしく、1年前に54mmhgあった肺動脈圧が推測値38mmhgまで下がってくれていた!

25mmhg以上が肺高血圧症と診断されるので、まだ高い数値ですが、新薬による治療効果が確実に出ている事がわかりました。

この結果には担当医もかなり喜んでくれていたし、私もとても嬉しかった。今後の生活において自信を持つことが出来ました。

発症から1年が経って思う事。

「肺動脈性肺高血圧症」が呼吸器障害の末期症状と言われた時はとてもショックを受けました。

肺移植手術に向けて体力の維持も必要だったので、軽度の筋力トレーニングも必要とされていましたが、肺動脈肺高血圧症の発覚で心臓に負担のかかる運動は禁止、絶対安静と医師から言われました。

実際、診断を受けてからは肺高血圧症であるという事実から、死に対する恐怖感が増し、動く事に怖さが出てきてしまいました。

酸素は足りていても恐怖心で継続的に歩き続ける事ができない、少し歩いては立ち止まり。

それでも妻と娘の存在のお陰で、毎日楽しく過ごすことが出来ていた。

発症から1年の良い結果は、家族の精神的な支えも大きな影響を与えてくれていると思います。

現代医学的には肺動脈性肺高血圧症は治る事は無いと言われていますが、私は治癒を諦めません。

無理だと言われても、自らの治癒力を信じて治る事を諦めない気持ちだけはずっと持ち続けるつもりです。

肺移植手術を受けました!

ドナー患者登録から1年1ヵ月という奇跡的な早さで、肺移植手術を受ける事が出来ました。

この記事を投稿した、一週間後の出来事でした!

肺移植手術を受けた事で、肺が正常な働きをしてくれているおかげで、血流も良好になり、肺動脈に掛かる負担が無くなりました。

よって、「肺動脈性肺高血圧症」は治ったという診断を受けました。

術後は肺高血圧症の薬を服用・使用する事は無くなりました。

手術から3ヶ月後に自宅に帰り、「ベンテイビス」の機器をメーカーに返却し、残っていた薬剤も薬局に返却しました。

肺移植手術から1年が経ち、肺高血圧症を合併していた時の自分が嘘のように普通の生活を取り戻しつつあります。

何よりも嬉しかったのは、手術前は苦しくて娘を抱きあげる事も出来なかった自分が、抱っこをして歩く事まで出来るようになった事。

酸素ボンベを背負い、「ベンテイビス」を使っていた自分が懐かしいと感じる程、元気になる事が出来ました。

肺移植手術を受けられたことに、本当に感謝しています。

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